リムウォークで剪定

  • ロープ乗換、架け替え
  • リムウォーク
  • 張り出した大枝の切断
シイの木より

今日(10/30)のメニューは、冒頭にしるしたとおりです。今までに、リムウォークといって枝を横に移動して枝先をカットした経験はなく、緊張感をもって作業をおこなった。リムウォークをするには、アンカーから下方45度以内で作業するのが鉄則だ。そのためより枝先に行くには、より高くアンカーをセットする必要がある。

剪定後、北西の空が開けた

スローラインで最初のアンカーを確保し、SRSで登攀。樹上に足場を確保するためだ。同時に、別のロープ、MRSのシステムを携えて樹上に上がった。

樹上ではランヤードで一旦、安全を確保の後、頭の上の枝にロープを架け、システムを移行させた(SRS→MRS)。SRSは木に預け、緊急時バックアップ用に置いておく。

椎の木は、上方ても横に枝か張り出しているので登りやすい。支障枝、枯れ枝を数本切ってリムウォークするのにちょうどいいトップアンカーを探す。ランヤードを架け替えながら慎重に移動し目指す枝にロープをセットした。

左下の大枝を切断

リムウォークという言葉と違いズルズルといった感じで、枝先の又に近づく。この様子では、そのまま切っても、他の木を傷めたり小屋の屋根を潰したりしそうもないので、思い切ってそのまま、鋸の刃を入れることにした。というか、さらに枝先へ寄ると折れそうな気配がするのでここまでが限界。切るという決断をしただけだ。ブランチカラーのくびれに最適と思って刃を当てたが、Y字の枝又は予想以上に癒着していたので、結局L字に切る羽目になった。勉強です。

さて、スダジイの木、接するほどにその魅力に取り憑かれてしまう。まず、林冠の表裏コントラストのある葉がとても美しい。裏側はマットゴールド、表は深緑でとても品が良い。何より魅力的なのは、影になる枝葉は、虫に食われ、傷めつけられている。多くの生き物を許容している。傷めつけられても、深く根を張り、穴をつくり土壌を涵養する。見方によれば、自分が醜い姿になっても周囲に奉仕するような深い懐を感じる。でも、結局は強く、この辺では、シラカシとともに極相林の覇者だ。この魅力、多くの人に知ってもらいたい。

閑話休題。何やかやで、直径100mm、長さ4メートル程度の枝を落とすことが出来た。この場所は、積雪で何度も枝が折れた事のある因縁の空域。枝を取り除いたことで、ポッカリ大きな空が現れました。来年は、思わぬ所から芽が吹くんだろうなあ。

樹木医になりました。しばらく山林管理と協生農法の話題が増える予定です。 お楽しみください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です