越境した枝葉を隣地の業者が剪定し、数年後にこの有様。とても美しい森を目指しているとは言えない状態。特別保全樹林が泣いている。やはり、ひとつひとつ地道に手を入れていくと決心し、立ち枯れの木を根元から切ることにした。
とはいえ、そのままチェンソーを入れたら、どうやっても隣地側に倒れそうな状態。一晩考えて、高いところに滑車を設置し、木を吊りながら足元を伐採することにした。
前回の轍を踏まないように、ただ大枝に括り付けることは避け、滑車を設置した。高さは5.5mほど。林業用の一本梯子で登れる高さだ。今回もロープでのクライミングはなし。
それでも樹上は空気感が違う。立体的に森を感じることは重要だ。次に別の木に梯子を掛けて立枯木にロープのワーキングエンドを巻き付ける。クローブヒッチ&ベターハーフ。ランニングエンド(反対側)は、ロープクライミングで下降用ブレーキにも使うローリーという装置を足元の曲がったヒサカキに括りつけた。
このローリーという装置、レバーが付いていて、ゆっくりロープを送り出すことが出来る。あとはロープを緊張させて準備完了だ。
本当は二人作業でやる仕事だか、相方がいないため、一人二役をやる。この長さ、重さ位が限界かもしれない。そしてチェンソーでカット。張っているロープ側に受け口を作り、水平に追い口を当てていく。無事に切り離し、5mの幹は、滑車に吊るされて根から離れた。